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 来年1月の岐阜県知事選をめぐり、県議会最大会派の県政自民クラブの県議4人と自民県連会長の野田聖子衆院議員らが19日、東京都内の自民党本部で候補者の一本化に向けて協議したが、結論には至らなかった。1966年以来の「保守分裂選挙」は避けられない情勢となった。

 県連では、野田会長ら国会議員の多くが5選に意欲を示す現職の古田肇知事(73)を支持する一方、県議の大半が内閣府大臣官房審議官の江崎禎英氏(55)の擁立を目指しており、意見が対立している。

 約1時間半の協議を終えた野田会長は「建前ではなく本音で議論ができたので、これを生かせるようにがんばりたい」。県連幹事長の村下貴夫県議も「結論はでなかった。お互いの言い分を話した。(一本化に向けて)努力はしないといけない」と述べるにとどまった。

 ただ、両者の溝は埋まりそうにない。13日に古田知事を交え県議と国会議員が党本部で協議したが、議論は平行線をたどった。

 古田知事は20日に立候補を正式に表明する。県政自民クラブは22日の総会で江崎氏擁立の方針を決め、同氏も近く立候補を表明する見込み。両者の立候補表明後、自民県連は選対委員会を開き、推薦方針を協議する。

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 知事選をめぐり、地元財界にも動きが出ている。政治団体「日本商工連盟」の岐阜、大垣、多治見地区の代表世話人と県農協中央会の会長らは古田肇知事を支持する方向になった。20日に岐阜市内で記者会見し、商工団体や農業団体などに支持を呼びかける。

 呼びかけには、日本商工連盟の岐阜地区代表世話人の村瀬幸雄・十六銀行頭取、大垣地区代表世話人の田口義隆・西濃運輸代表取締役、多治見地区代表世話人の田代正美・バローホールディングス代表取締役会長兼社長、県農協中央会の桜井宏会長のほか、県医師会、県歯科医師会の幹部らが名前を連ねる予定。

 商工会議所関係者は、古田氏支持の理由について、新型コロナウイルスの感染対策を挙げ「オール岐阜で注力してほしい」と語る。

 一方、別の商議所幹部は「建前上は現職に推薦を出さないといけないかもしれないが、反対の幹部も多い」と話す。農協幹部の一人は「豚熱(CSF)の対応が適切だと古田氏を評価する声はあるが、組織ごとに温度差があり一本化はできないだろう」と語った。(松沢拓樹、高木文子)

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