消防ドローン、活用進む 火災現場や不明者捜索に出動

榊原織和
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 島根県内の消防本部でドローンの活用が進んでいる。行方不明者の捜索や火災の現場で活躍しており、消防の活動の幅を広げている。

 今月8日午後、西ノ島町の焼火(たくひ)山で山岳遭難が発生した。山の神社を訪れていた団体ツアー客の男性(83)が、途中で行方がわからなくなっていた。この捜索にドローンが使われた。

 隠岐広域連合消防本部は、活動に必要な場合、操縦者とドローンを派遣してもらえるよう地元の企業と協定を結んでいる。協定に基づき消防は9日に派遣を要請、午後に現場に駆けつけた操縦者のドローンで、山中を上空から約1時間、カメラで捜索した。木々が想定以上に生い茂っていてドローンでの発見には至らなかったが、翌日10日午後、県警浦郷署員らが発見し無事保護した。

 隠岐広域連合消防本部は、昨年1月に隠岐の島町の企業と、今年11月には西ノ島町の企業とそれぞれ協定を結んだほか、今年度の予算でドローン1機を購入した。4人の署員が操縦の講習を受け、現在署内で訓練中だ。ドローンは上空から見て、地形がわかることが便利で、今後も「広範囲にわたる捜索などに活用していきたい」という。

 県内では、九つの消防本部のうち、4本部がドローンを所有している。行方不明者の捜索のほか、火災現場での原因調査にも使われている。鎮火後の現場を上空から見ると、出火場所が判断しやすいという。

 昨年4月から運用を始め、現在2機を所有する出雲市消防本部では、「石が転がる音がする」という通報から、土砂崩れの危険がないか調べるために出動させたこともあったという。また、水難救助でも、消波ブロックに隠れ、陸から救助者の位置がわかりにくかったときに、先にドローンを飛ばして位置を把握し、正確に救助に向かうなど活動に役立った。

 警察署でも活用が検討され始めた。津和野署は9月、吉賀町の建設会社・宗正建設とドローン派遣の協定を結んだ。ドローンの一つには、熱を感知する赤外線カメラがついており、山中での人の捜索に役立ちそうだという。隠岐の島署では水中を移動し撮影できる水中ドローンの派遣について、隠岐の島町の企業と協力関係を取り決めた。不明者捜索のほか、証拠品や不法投棄の捜査にも活用できる。(榊原織和)