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術後に乳児死亡、遺族側と調停成立へ さいたま市立病院

森治文
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 さいたま市立病院(緑区)で2012年、生後5カ月だった川口市の男児が鼠径(そけい)ヘルニア(脱腸)の手術直後に死亡した医療事故があり、さいたま市は19日、遺族側と調停成立のための損害賠償金700万円を支払う議案を25日開会の市議会12月定例会に提案することを明らかにした。

 病院によると、手術の際に傷ついた動脈の止血措置をしたが、術後に男児の容体が急変。出血が続いていたため再手術をしたが、出血性ショックで死亡した。

 遺族との話し合いで病院側は医療ミスではないと主張。一方、遺族側は再発防止策として業務改善などを求めて今年6月、東京地裁に調停を申し立てていた。

 地裁は術後の止血管理の徹底や患者側への死亡リスクの説明など4項目の業務改善とともに、損害賠償金700万円を遺族側に支払う調停案を提示し、双方が同意した。(森治文)

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