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 「命も、清流も守る」。そう言って、熊本県の蒲島郁夫知事が19日、球磨川支流の川辺川へのダム建設容認を表明した。県内で65人が亡くなった豪雨災害から4カ月半。12年前に掲げた「ダムによらない治水」からの転換に踏み切った。だが、流域住民らの受け止めはさまざまで、先行きは見通せない。

 19日午前10時から始まった県議会の全員協議会。蒲島氏は当日朝まで推敲(すいこう)を重ねたという原稿を、約30分にわたって読み上げた。ダムによらない治水の決断と実現の難しさ、まちが一瞬で濁流にのまれた水害、暮らしの再建を望む被災者の声……。そして、はっきりと語った。「新たな流水型のダムを、国に求めることを表明いたします」

 12年前の9月11日も、同じ場所に立っていた。初当選から約半年、川辺川ダム計画「白紙撤回」の表明だった。あの時も当日朝まで原稿を練り上げ、議場に入った。中心部がダムで水没する五木村について言及した際、目頭を押さえた。

 しかし、ダムによらない治水が実現しないまま、今年7月4日、熊本は記録的豪雨に見舞われた。翌日、県庁での災害対策本部会議後、蒲島氏は報道陣に問われた。

 「12年間、ダムによらない治水ができなかった政治責任をどう考えますか」

 人命救助を優先し、被害状況を…

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