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 医薬品として未承認の洗口液を「新型コロナウイルスに効果がある」と広告して売ったとして、警視庁は、東京都千代田区の「天野歯科医院」の院長で歯科医師の天野聖志容疑者(58)=東京都渋谷区松濤1丁目=ら4人を医薬品医療機器法違反(未承認医薬品の広告など)の疑いで逮捕し、20日発表した。同庁によると、コロナ禍に便乗した洗口液の広告・販売行為が摘発されるのは初めて。

 ほかに逮捕されたのは、天野容疑者が実質的に経営している洗口液の製造販売会社「天野デンタル」(東京都港区)の役員や、経理などを請け負っていた別会社の役員ら46~56歳の男女3人。いずれも容疑を否認しているという。

 生活環境課によると、天野容疑者らは3~7月に、共謀し、天野デンタルが開発した洗口液「ペリオトリート」などについて、国の承認を得た医薬品でないのに、ホームページ上でコロナ対策に「有効な可能性が高い」などと広告。複数の客に売ったほか、販売目的で貯蔵した疑いがある。天野容疑者が監修した商品で、新型インフルエンザや心筋梗塞(こうそく)などの予防のほか、食道がんのリスクを減らす可能性があるとも説明していた。1~7月に全国の約8500人に、約4400万円分を売っていたという。

 4人は商品の中身が、経済産業省が一定濃度以上でコロナウイルスに有効とする酸性の「次亜塩素酸水」と説明していた。ただ、警視庁が鑑定したところ、商品はアルカリ性だった。そもそも、同省によると、机を拭く際などに有効で、洗口液として使った場合の効果や安全性ははっきりしないという。