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 孤独すぎる――。「花と龍」や「麦と兵隊」で知られる北九州市出身の芥川賞作家・火野葦平(ひのあしへい、1907~60)が、自死する4カ月前に書いた文章が見つかった。1枚の原稿用紙に、病気で死を意識し始めた複雑な心境をつづっている。資料を見つけた北九州市立文学館の学芸員は「葦平の内面を生々しいまでに書いた貴重な文章」としている。

 「どうも健康を害してゐる。いつたふれるかわからない予感がしきりにする。こんなに不安で、こんなに孤独であっては精神も心臓も平静であることができない」

拡大する写真・図版火野葦平が死の約4カ月前に残したとされる手記=2020年11月19日、北九州市立文学館、加治隼人撮影

 手記はそんな文章で始まる。市立文学館によると、遺族から寄贈された雑記帳「ノオト」の後ろのページに挟まっているのを、企画展の準備をしていた9月ごろ見つけた。文章は「頭はカラツポでなにも書けない」「忍耐にも孤独にも限度があるのか」と続く。

 葦平は1959年6月、高血圧…

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