南極観測船しらせが南極へ向けて出発した=熊倉隆広撮影
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 南極観測船しらせ(基準排水量1万2650トン、竹内周作艦長)は20日午後1時すぎ、62次南極観測隊(橋田元(げん)隊長)の44人を乗せて、神奈川県横須賀市の沖から南極へ向けて出発した。コロナ感染予防のため、観測史上初めて寄港も補給もせず、南極を往復する予定だ。

 午前6時半ころから、隊員は2グループに分けて、海上自衛隊横須賀地方総監部内の桟橋から作業艇に乗りこんだ。例年のような岸壁での出発行事はなく、家族や関係者は遠く離れた海岸の公園で見送った。その前を作業艇が通ると、隊員たちは「行ってきます」と大きく手を振り、沖へ向かった。海上で作業艇からしらせへ乗り込んだ。

 62次隊は当初計画から大幅に観測や人員を減らした。隊員は6日から宿泊施設の個室で、乗員約180人は4日から沖合のしらせ船上で隔離期間を過ごし、複数回、検査を受けた。

 順調にいけば12月下旬に昭和基地に到着。来年1月下旬に62次夏隊と61次越冬隊の計41人を乗せ、2月下旬に横須賀港へ帰国する予定だ。(中山由美