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 教員の残業時間を「月45時間、年360時間以内」とする規定が4月、法律に基づく指針に定められたのを受け、北海道教職員組合(北教組)は、9月に調べた教員の勤務実態の集計結果を発表した。上限の「月45時間」を超えて働いた教員は公立小中学校の平均で58・3%にのぼり、長時間労働に改善がみられないことが浮かび上がった。

 教職員給与特措法(給特法)が昨年改正され、行事などで忙しい時期に勤務時間が延びる分、夏休みなどにまとめて休むことで教員の働き方改革を目指す1年単位の「変形労働時間制」が盛り込まれた。条件が整った自治体は、2021年度から導入できる。「月45時間」などの規定は繁忙期でも上回らないためのもので、今年4月から順守が求められている。

 北教組は9月、札幌市を除く公立の小、中学校などの教員約6500人に調査した。所定の勤務時間を超えた「超勤時間」と、休憩時間のうち業務にあてた時間を個々に記録してもらい、集計した。超勤時間と業務にあてた休憩時間の合計が、法に基づく残業時間とされる。

 その結果、小学校教員の残業時間は平均48時間33分で、上限を超えた人は過半数の51・5%。中学校教員は平均66時間46分で上限超えは71・9%に及んだ。

 集約人数が少なかった高校と特別支援学校を合わせた全校種平均では、合計54時間21分、上限超えの割合は57・8%だった。

 仕事を自宅に持ち帰って業務した時間は、法に基づく残業時間には含まれないが、これも合わせると小学校では平均60時間49分(上限超え66・9%)、中学校では同75時間13分(同79・0%)となった。

 今年は新型コロナウイルスの影響で教員の働き方も例年と異なる面があったが、9月は行事に関する打ち合わせなども一段落し、忙しさは例年並みだったという。

 20日に記者会見した山谷一夫書記長は「1人あたりの授業時間数が多いことが最大の要因。中学、高校では部活動の影響も大きい。教員を増やすか授業時間数を減らすか、その両方をしなければ解決しない。文部科学省は抜本的な対策を打ち出してほしい」としたうえで、変形労働時間制について「前提の『月45時間』を半数以上がクリアできておらず、導入できる状況ではない」と述べた。(片山健志)

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