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 三重県名張市の山本渉さん(36)と両親による「家族三人展~not alone(ひとりじゃないよ!)」が、同市元町のリバーナホールで開かれている。精神疾患や身体の不調を抱えながら、自身の心の内面を写した独特のタッチのボールペン画が展示され、山本さんは「見た人に少しでも共感してもらえればうれしい」と話す。24日まで。

 山本さんは17歳の時に強迫神経症などを発症。治療を受けながら障害者の地域活動支援センターに通い、数年前から絵を描き始めた。「しんどい時に、気持ちがあふれ出るように手が動く」という絵は、下書きも描き直しも一切ない精緻(せいち)なボールペン画。モチーフはすべて自分だ。

 昨年ごろから手の痛みや歩行が困難になる症状が出始め、ペンを持つのも難しくなった。今年5月に脊椎(せきつい)の手術を受けて成功。退院後はリハビリの傍ら、創作を再開した。

 そんな渉さんを支えてきた父親で日本画家のヤマモト實(みのる)(本名・山本実)さん(68)と、母親で造形作家の弥生さん(66)が「多くの人に作品を見てもらい、息子を元気づけたい」と初の3人展を企画した。

 渉さんの作品は21点。頭を抱えて身もだえする自画像などの中に、ふと取り戻した笑顔も混じる。實さんの日本画、弥生さんの木の造形作品も並ぶ。

 「描くことは生きがい。描きたいものはまだある」と話す渉さん。實さんは「表現したい気持ちは生きるエネルギーになる」と息子の創作を見守る。

 入場無料。一部作品は販売し、売り上げの一部は県精神保健福祉会に寄付する。問い合わせはヤマモト實さん(080・5132・8277)。(吉住琢二)

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