野村周平
日本女子ラグビーを引っ張ってきたアスリートが、15人制の世界最高峰、英プレミアリーグに挑む。CTB鈴木彩香(31、アルカス熊谷)。来年のワールドカップ(W杯)を見据え、ラグビーの「母国」に成長の場を求めた。
女子ラグビーと言えば、五輪競技に採用されている7人制の知名度が高いが、世界では15人制も盛んだ。鈴木は小学3年生の時にタグラグビーを始め、「二刀流」で両方に取り組んできた。2016年リオデジャネイロ五輪に7人制代表として出場した後、15人制に活動の軸足を移し、17年の15人制W杯の舞台に立った。
今回移籍するのは、ロンドンに本拠を置くワスプス。コロナ禍の中、リーグは10月に開幕し、5試合消化時点で3勝2敗と10チーム中4位につけている。
「試合に出るのは難しい」
同じポジションにはイングランド代表選手がいて、関係者からそう言われたという。しかし、渡英前に取材に応じた鈴木は前向きだった。
「自分自身がもう一つ、レベルアップしたい。得るものしかない。リスクなんか、何もありませんよ」
来年9月にニュージーランド(NZ)で開かれるW杯で、目標の決勝トーナメント進出に近づくための決断だったという。
挑戦を後押しするきっかけは、ある「お茶」だった。
今年1月の代表合宿。カナダ出…
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