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 漫画やアニメ、映画、ゲーム、特撮作品で描写された東京を通し、巨大都市の様々な表情や歩みを浮き彫りにする「MANGA都市TOKYO」が、大分市の県立美術館で始まった。映像や原画、ポスターなど約350点が並ぶ。国立新美術館(東京)が2018年にパリで開催した展覧会をもとにした展覧会で、国内では国立新美術館と大分のみでの開催だ。

 副題は「ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020」。取り上げられているのは「ゴジラ」「シン・ゴジラ」「AKIRA」「あしたのジョー」「はいからさんが通る」など90タイトル。

 監修した明治大学国際日本学部の森川嘉一郎・専任准教授は21日にあった開会式で、漫画を例に、日本では少年や少女、青年、大人の女性など細かい対象向けに作品が作られてきたという背景を説明。「その時々の、それぞれの人々が、どういう目で街を見てきたかを鏡のように写し取り、記録してきた。そういう側面が漫画やゲーム、アニメにあることを体験していただきたい」とねらいを語った。

 来場者を最初に迎えるのは東京の地図を前にした高さ4メートル、幅7メートルの大画面。

 隅田川にかかる橋が攻撃される映画「機動警察パトレイバー2 the Movie」の場面や、「3月のライオン」で主人公が佃島の朱塗りの橋を渡って帰宅する場面、新海誠監督が「秒速5センチメートル」「言の葉の庭」で描いた新宿駅などの緻密(ちみつ)な風景といった映像が、地図をたどるように次々と現れる。

 続く展示は「破壊と復興の反復」「東京の日常」「キャラクターVS.都市」という3セクションに分けられ、それぞれのテーマを各作品を通してあぶり出していく構成だ。

 「破壊と復興の反復」では、天災や戦禍に遭いながらも復興を遂げて発展してきた東京を、そうした要素を取り入れた作品に重ねた。作品は「AKIRA」「ゴジラ」のほか、「新世紀エヴァンゲリオン」「人狼 JIN―ROH」「帝都物語」「千年女優」「火要鎮」など。

 「東京の日常」では江戸期から近代化を経て現代に至る変遷を、各作品での日常生活の描写からたどっており、「百日紅」「カードキャプターさくら」「孤独のグルメ」「シティーハンター」「To―y」「るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―」「STEINS;GATE」「龍が如く 極2」などが並ぶ。

 「キャラクターVS.都市」では、広告やコラボグッズなどの形で街に飛び出したキャラクターたちを紹介。「ラブライブ!」の広告で埋め尽くされた山手線の車内を再現したコーナーでは、車窓の風景も流れるように映写されている。

 来年1月17日まで(12月21日休展)。開館は午前10時からで、最終入場は午後6時半(金、土は午後7時半)。観覧料は一般1400円、大学・高校生1千円、小中学生500円。(寿柳聡)

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