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 児童虐待から子どもを守り、社会全体で健やかに育てることをめざし、山梨県内の関係団体が集まる「子どもを守る山梨ネットワーク会議」が設立された。児童虐待に関する情報を共有し、子どもや家庭の支援に連携して取り組む。

 会議は県が設置した。県の医師会や看護協会、保育協議会、里親会、こども食堂などに加え、家庭裁判所、児童相談所といった公的機関も参加し、51人が委員に就いた。6日に甲府市内で初めての会議を開き、児童養護施設などを運営する山梨立正光生園(甲府市)の加賀美尤祥理事長を座長に指名した。

 加賀美氏は基調講演で子ども支援の課題を指摘した。国内では虐待に関する相談件数は年々増えているが、諸外国と比べてはるかに少ないことから「顕在化していない。氷山の一角だ」と分析。「家庭という社会の一番小さな単位が壊れ始めている。すべての子ども家庭を視野に入れた社会的子育てシステムの構築が必要だ」と語った。

 県によると、県内の児童相談所や市町村が昨年度受け付けた児童虐待の相談件数は1906件に上り、前年比で約28%増えた。通告者は警察や近隣知人が多かった。虐待していると指摘されたのは実の母や父母双方が多く、虐待の内容は育児放棄などのネグレクトや心理的虐待が4分の3を占めた。(吉沢龍彦)

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