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 埼玉県議会で支出された2019年度の「調査研究費」のうち3割にあたる約580万円が、商店街振興組合やNPO法人など約160団体の「会費」のために支出されていたことが朝日新聞の集計でわかった。公開資料では、会費の支払いにより具体的にどんな調査研究に役立ったのか不透明で、専門家は「調査内容も公開するべきだ」と指摘している。

調査研究費
県議会会派に対し、議員1人あたり月50万円交付される政務活動費の使い道の一つで、ほかに広報費や人件費、事務所費などがある。県条例では県政の課題や県民の意思を把握し、県政に反映させるために支出できるとされ、議会の指針では視察や研修、その際の交通費や宿泊費、食事代のほか「調査研究に資するための年会費」が例としてあげられている。

 19年度の調査研究費は、全会派で計約1759万円の支出があった。このうち、公明党を除く各会派の約50人が地元団体などに「年会費」や「入会金」として計約580万円を出した。

 県議会の運用指針では調査研究費を年会費などに充てられることになっているが、会員としての具体的な活動内容はうかがい知れない。調査研究の報告書を必ず整理・保管することになっているものの、一般に公開されているのは主に領収書だけだからだ。

 会費の支出先として目立つのは、県内各地にある「倫理法人会」。一般社団法人「倫理研究所」(東京都)の法人会員組織で、約580万円の半分を超える計約300万円を占めた。自民、無所属県民会議、民主フォーラムの3会派の少なくとも25人が支払っていた。会費は月1万円で年12万円となる。

 同会は、早朝の経営者セミナー開催や日ごとの「心がけ」をまとめた小冊子の配布をしており、「経営者が自社の繁栄を目指す」ことが目的としている。会費を支出している県議らは「経営者の意見を聞くだけでも役に立つ」「経営状況について生の意見が聞ける」と説明する。

 一方、同会への会費を調査研究費からではなく、自費で支出している県議が複数いる。「経営者との人脈を作れるが、政務活動とは関係ない」「倫理法人会は会社をよくするための会と思っている」というのが理由だ。

 全国市民オンブズマン連絡会議(名古屋市)の新海聡・弁護士は会費全般について「情報収集に役立ち得るものだとは思うが、選挙区内での『顔つなぎ』や通常の交際費と何が違うのか疑義が生じる」と指摘。「ブラックボックスとしないよう、いつ、どんな調査研究をしたのか公開することが大切だ」と話している。

学費・ウェアラブル端末…幅広い使い道

 調査研究費の使い道は幅広い。…

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