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 菅義偉首相は22日夜、主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)で、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロとする目標を示し、実現に向けた決意を表明した。温暖化対策に取り組む姿勢を国際社会に対してアピールするもので、自らの「国際公約」とした形だ。

 菅首相はこの日、オンライン方式で開かれているG20サミットに参加し、各国首脳と協議した。日本政府によると、菅首相は、日本は温室効果ガスの排出を50年までに実質ゼロとし、脱炭素社会を実現すると宣言。積極的な温暖化対策は経済の変革、成長にもつながるとして、経済と環境の好循環を成長戦略の柱に掲げ、「グリーン社会」の実現に向けて努力すると述べたという。

 この日公開されたG20へのビデオメッセージでも、菅首相は「各国と協力し、脱炭素社会の実現のため国際社会を主導していく」と述べた。また、新たな海洋プラスチック汚染について「50年までにゼロを目指す」とも表明。「将来の世代が引き続き、豊かな海洋資源を享受できるよう積極的に貢献していく」とし、途上国への技術支援に取り組む考えを強調した。

 温暖化対策の国際ルール「パリ協定」の目標を達成するには、50年までに世界全体で温室効果ガスの排出を、森林などに吸収される分を差し引いて「実質ゼロ」にする必要がある。約120カ国が「50年実質ゼロ」を掲げる一方、日本はこれまで「50年までに80%削減」にとどまり、主要7カ国(G7)で実質ゼロを表明していないのは日本と米国のみだった。菅首相は10月の臨時国会の所信表明で「50年実質ゼロ」への取り組みを打ち出した。米国のバイデン次期大統領も大統領選で公約に掲げた。(菅原普)