[PR]

 がんと闘いながら芸能活動を続けている入船亭扇海さん(68)主催の勝浦落語会が23日、千葉県勝浦市であった。落語中心の会だったが、歌手の園まりさんが特別出演。花を添え、「がんにもコロナ禍にも、さらには骨折にも負けず、心を込めて歌い続けたい」と語った。

 9月から再開した勝浦落語会。新型コロナウイルス感染症の予防のため、一つずつ間隔をあけた客席だったが、ほぼ満席となった。この日は昨年紫綬褒章を受けた扇遊さんのほか、扇好、扇治、扇里さんら、扇海さんの兄弟弟子らが集まる「入船亭一門落語会」だった。

 とはいえ、落語だけではどうしても地味になる。そこで扇海さんが一門以外に招いたのが、自分自身がファンである園さんだった。

 園さんはコロナ禍でこの春からステージ活動ができなかった上に、8月に転んで右足を骨折。1カ月半入院した。しかし、乳がんを克服した経験があるだけに、扇海さんの活動に共鳴し出演を快諾。リハビリを続けてきたという。

 この日は時にいすに座りながら、「逢(あ)いたくて逢いたくて」などを披露。それまで落語で大笑いしていた観客を感動させた。「音楽の力ってすごいですね。まだ、痛いときもあるけれど、それでも私はみなさんの前で歌いたい」と話した。(稲田博一)