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 鳥取県智頭町中原地区にある築100年ほどの古民家が、産前産後ケア施設(助産院)に生まれ変わり、近く開業する。町によると、産後ケア施設は鳥取市にあるが、産前ケアもする施設は県内ではほとんど例がないという。将来的には出産も取り扱うことを検討している。

 助産院は「女性と子どものサポートセンター『いのちね』」で、木造2階建て延べ約230平方メートル。1階に相談室を含め五つの和室があり、囲炉裏とまきストーブが置かれているスペースもある。2階には母子や家族が滞在できる部屋が三つあり、台所と入浴施設が設けられている。

 助産院と同じ名称の一般社団法人が運営する。代表理事で助産師の岡野真規代さん(68)が主に出産前後の女性の相談に応じ、妊婦の出産準備を支援する。

 岡野さんは、「『幸せなお産』が日本を変える」を出版した産婦人科医の故吉村正さんの医院(愛知県岡崎市)で働いた経験がある。持論は「自分で産む。そのためには心と体の準備が必要。例えばまき割りをして体力をつける。体力がつくと精神力がつく」だ。

 理事でヨガインストラクターの三輪よし子さん(53)は、和室を使ってヨガ教室を開く。和室では、講師を呼んで命や心と体をテーマにした講座や、地元の人から竹ぼうきづくりなどを教わる教室を開き、交流の場にもしていく考えだ。

 岡野さんは「ここは日本の文化を受け継いできた古民家。周囲は自然がいっぱいで、ほっとできる。子育てに悩み、疲れている人も囲炉裏の火を見れば心が安らぎ、元気を取り戻せると思う」と話している。

 古民家の改修にあたり、町内にはない産科医院の誘致を目指した町から2500万円の補助金を得た。

 問い合わせは「いのちね」(0858・71・0369)へ。(石川和彦)