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 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、年末年始は家族で集まれるよう一部の国が感染抑止策の緩和を検討していることについて、世界保健機関(WHO)の感染症専門家マリア・ファンケルクホーフェ氏は23日の記者会見で「家族で集まらないことが最善策だ」と警鐘を鳴らした。

 ファンケルクホーフェ氏は「体の弱い人がいる家族を訪問するつもりか。死亡リスクの高い人がいる家にウイルスを持ち込む可能性はどうか。個人として行動を決めなければならない」と指摘。屋内より屋外で会ったり、集まる人数を減らしたりすれば感染リスクは減るが「ゼロにはならない」として、「状況によっては、家族で集まらないという厳しい選択をすることが最善策だ」と語った。

 WHOの緊急対応責任者、マイク・ライアン氏は、10月にカナダで感謝祭の祝日があった後に感染者数が増加したことを紹介、「科学は明確だ。市中感染が存在する中で人々が入り交じれば伝染は避けられない」と語った。各国政府には「疫学的なリスクと、休暇期間も規制を続けることの経済的・社会的なリスクをはかりにかけて、政策を決めなければならない」と求めた。

 欧州では現在、感染の第2波の最中で、多くの国で外出制限を伴うロックダウン(都市封鎖)が続いている。長引く規制には不満も高まっており、一部の国ではクリスマスに家族で集まれるようにするため、一時的な規制の緩和が検討されている。(ロンドン=下司佳代子)