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 森友学園への国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、安倍政権が2017~18年に行った国会答弁のうち、事実と異なる答弁が計139回あることが24日、衆院調査局の調べでわかった。その多くは、保存されていた記録や資料を「廃棄した」「残っていない」と繰り返すもので、野党側は「事実上の虚偽答弁」とみている。

 衆院財務金融委員会で、調査を求めた立憲民主党の川内博史氏の質問に対し、衆院調査局が明かした。

 対象となったのは、17年2月15日から18年7月22日までに、衆参の国会質疑で安倍政権が行った答弁。

 衆院調査局は、財務省が18年6月にまとめた決裁文書改ざんに関する調査報告書と、会計検査院が同月に参院予算委に提出した報告に照らして、内容が異なる答弁を数えた。

 最も多かったのは、国有地売却に絡み、財務省側が、森友学園や大阪府などと交渉・相談していた記録の存在についてだった。計71回も事実に反する答弁が繰り返されていた。

 たとえば17年2月24日に、当時の佐川宣寿財務省理財局長は「記録は廃棄している」「近畿財務局と森友学園の交渉記録というのはございませんでした」と答弁した。実際には、一連の記録が電子ファイルの形で職員が使うコンピューターなどに保存されていた。

 このほか、土地売却に関する「政治家関係者との応接録」についても、佐川氏らが計8回にわたり、実際は廃棄されずに残された記録があるにもかかわらず、「記録が残っていない」などと答弁した。「国土交通省と財務省・森友との交渉記録」についても、当時の石井啓一国土交通相らが行った計5件の答弁が、事実と違っていた。

 また、近畿財務局が学園側に貸付料概算額を事前に提示していたことについても、佐川氏や麻生太郎財務相らが「近畿財務局に確認しても、額を示した事実はない」(17年2月21日)などと計26回の誤った答弁をしていた。

 財務省の大鹿行宏理財局長は24日の衆院財金委で、「何をもって虚偽とするかは議論の余地があると思うが、答弁が行われたことは事実。深くおわび申し上げる」と述べた。

 立憲の川内氏は朝日新聞の取材に「記録があることを知っていながら『ない』と答えていたわけで事実上の虚偽答弁だ。安倍政権が国会を徹底的に軽視した表れだ」と批判した。(南彰)