出河雅彦
医療事故の再発を防ぐための医療事故調査制度が始まって5年が経った。制度への理解が深まらないためか、医療機関から事故として報告される件数は想定を大きく下回る。事故の教訓を共有するための情報開示も不十分で、被害者の遺族からは制度の見直しを求める声があがっている。
静岡県内の男性(当時53)は2015年12月、県内の民間病院で首の手術を受けた翌日に死亡した。
その年の初めから肩や腕のしびれや痛みを感じていた男性は、4月に同病院を受診してしばらく投薬治療を受けたが、症状が改善しなかった。10月に同病院で受けた脊髄(せきずい)の造影検査などで、背骨をつなぐクッションの役割をする椎間板(ついかんばん)が飛び出す頸椎(けいつい)椎間板ヘルニアとわかり、主治医から手術を勧められた。「ヘルニアをとって金具で補強する手術」と説明された。
男性は15年以上前に別の病院…
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朝日新聞社会部