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 衛生陶器大手、TOTOの清田徳明社長は朝日新聞の取材に応じ、海外のベンチャー企業と組み、トイレや浴室で集めたデータを健康管理に活用する方針を明らかにした。用を足したり風呂に入ったりした際、簡単に身体の状態を計測して、健康の維持に役立ててもらう考えだ。

 清田社長は「トイレはただ排泄(はいせつ)するだけではなく、様々なデータを取れる場所だ」と指摘した上で、「志の高いベンチャー企業と色々な展開ができる」と述べた。具体的な協業先や内容については交渉中だとして明かさなかったが、トイレや浴室で体調に関わる様々なデータを取って分析することで、病気を未然に防ぐことなどが考えられるという。

 TOTOは4月にデジタルイノベーション推進本部を設立し、IT(情報技術)を生かした商品開発を本格化させている。9月にはスマートフォンの専用アプリから浴槽に自動で湯張りができるシステムを売り出すなど、自社商品の付加価値を高める取り組みを進めている。

 ITベンチャーとの提携については、2年前から米シリコンバレーの中心地サンノゼに担当者を置き、協業先などの検討を進めてきた。2019年にはスマートフォンで店舗のトイレを予約できるアプリを開発した米ベンチャーに出資した。米国では安全で清潔なトイレが少ないといい、公共施設や商業施設などでのサービス展開をめざしている。(北川慧一)