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 世界気象機関(WMO)は23日、新型コロナウイルスの感染拡大で世界的に産業活動が低迷したにもかかわらず、大気中の二酸化炭素(CO2)濃度の抑制にはつながらないという見通しを発表した。

 WMOによると、2019年の世界のCO2濃度は平均410ppmを超え、過去最高を更新した。一方、今年前半、各地で行動制限を伴う厳格なロックダウン(都市封鎖)が実施された時期には、世界の一日のCO2排出量が前年比で最大17%減ったと推定されている。年間では4・2~7・5%減が見込まれるが、大気中のCO2濃度の上昇傾向は変わらないという。

 ターラス事務局長は「新型コロナのパンデミック(世界的大流行)は気候変動の解決策にはならない。しかし、産業やエネルギー、交通システムの完全な変革を通じて、より持続可能で野心的な気候行動を起こすための土台は提供してくれる」と語った。(ロンドン=下司佳代子)