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 ゼリア新薬工業(東京)の新入社員だった男性(当時22)が自殺したのは新人研修中の心理的負荷が原因だとして、男性の遺族が、同社のほか研修の一部を受託していたビジネスグランドワークス(BGW)などに損害賠償を求めた裁判で東京地裁で和解が成立した。遺族側が24日、明らかにした。

 記者会見した遺族側代理人によると、男性は2013年4月にゼリアに入社。BGWが受託した新人研修で、講師から意に沿わない告白などを強要され、5月に自殺した。中央労働基準監督署(東京)は精神疾患を発症していたとして、15年に労災と認めた。和解では、BGWと所属していた研修講師が遺族に哀悼の意を伝えたほか、講師が解決金100万円を支払う。ゼリアとBGWとの和解内容は非開示という。

 男性の父親は会見で、裁判では男性と同じ研修を受けた元同僚が、大声や全力疾走を強いるなどの研修が行われていたと証言したことを説明。「実際に被害に遭われた方、声を上げられない方がいる。(訴訟により)社会的警鐘を鳴らすことができたのではないか」と話した。ゼリアは「和解は事実だが、コメントは差し控えたい」とした。(田中美保)