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 政府は「Go To トラベル」で、新型コロナウイルスの感染が拡大する札幌市と大阪市を目的地とする旅行を除外する。その影響を心配するのが遠く離れた福島空港(福島県須賀川市、玉川村)だ。定期便は両都市の近郊を結ぶ2本のみで、最近は利用者が回復していただけに今後の行方に気をもむ。

 「どんぴしゃで大阪と札幌。狙い撃ちみたいだ……」。県空港交流課の斎藤誠主幹は政府の方針を知り驚いた。福島空港の定期便は現在、新千歳空港(北海道)と大阪(伊丹)空港とを結ぶ便のみだからだ。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、福島空港の今年度の利用客はのべ約3万7千人(10月末)と、前年同期比で77・9%減少した。5月中旬以降約2カ月間は大阪便1往復のみとなり、5月の利用客数は1993年の開港以来最低の1389人だった。

 しかし、7月に始まった「Go To トラベル」の効果や感染拡大の落ち着きもあって利用者数は徐々に回復し、10月は8カ月ぶりに1万人を超えた。斎藤主幹は「客が戻りかけたタイミングだったのに。感染が収まるまで我慢するしかない」と話す。

 県は17日に苦境が続く航空会社支援のため、来年2~3月に大阪・札幌便の利用者1人あたり片道5千円を割り引くなど計約1億7千万円の補正予算案を発表したばかり。「先の話なので、今すぐの計画変更は考えていない」(斎藤主幹)という。(小手川太朗)