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 大分市は、大分川河川敷で低速電動バスの自動運転の実証実験をしている。遠隔監視・操作システムを初めて導入し、運転席を無人にした状態で走らせている。実験は29日までで、市民向けの乗車体験も受け付けている。

 バスはJR大分駅上野の森口から稙田市民行政センター(同市玉沢)までの約9キロを時速20キロ未満で走る。自動運転で走るのは大分川河川敷の宗麟大橋から府内大橋までの約2・5キロ。それ以外の区間は自動運転を停止し、バスに乗車している保安員が運転席に座って手動で運転する。片道約45分間で午前10時~午後5時に1日3往復する。

 市都市交通対策課によると、バスにはGPS(全地球測位システム)、カメラ、レーザーセンサーが搭載されている。上野の森口近くのホルトホール大分(同市金池南1丁目)にある管制室で遠隔監視・操作する。管制室のモニター前には運転手1人が常に座り、河川敷内でも、歩行者や障害物があれば自動運転をやめる。

 バスの運転手不足や過疎地での移動手段確保のため、市は2017年から自動運転の実証実験を始めた。17年は無人で国道10号沿いの歩道を約1キロにわたり走行。一般道を走った18、19年は、運転手が運転席に座り、緊急時に備えてハンドルの近くに手を添えておくという方式をとった。初めは手動だった車線変更や交差点での右折も自動運転に切りかえ、年々精度を上げてきた。

 一方で事故も起きた。昨年9月、バスが左折した際に、左側の後輪とフェンダー部分が歩道の縁石に接触。接触現場付近には高い建物や空中連絡通路があり、GPSの信号を正常に受け取れず、レーザーで周囲の状況を認識していた。だが、レーザーはGPSより精度が低く、数センチのずれが生じていたという。

 市によると、自動運転システム全体が改善されており、今年の実験が順調にいけば、来年は遠隔制御で一般道を走行する実験をしたいという。また、今年は1台のバスに対して1人の運転手が遠隔制御にあたるが、将来的には1人で複数台を監視できるようにすることが目標だという。

 バスの定員は11人。6人分はグリーンスローモビリティLINE公式アカウントで運行前日までに予約を受け付けており、5人分は当日の先着順。問い合わせは都市交通対策課(097・537・5969)。(中沢絢乃)

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