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 ベートーベンの「交響曲第九番」を栃木県宇都宮市のホールで合唱する年末恒例の演奏会。コロナ禍で開催ができなくなったが、野外演奏とリモート映像を組み合わせた「第九」の歌声を動画配信することになった。現在、リモート参加する「団員」を募集している。

 「宇都宮第九合唱団」はプロのオーケストラや歌手を招いて演奏会を開いてきた。毎年、年末の舞台に立つ団員は初心者を含めて約200人。密度の濃い練習を半年ほど重ね、鍛え上げてきた。

 県外では合唱団によるクラスター(感染者集団)の発生事例もあり、定期練習を開くことも困難になった。このため、同団は年末の演奏会を断念した。

 今年はベートーベンの生誕250周年にあたり、盛り上がっていた。「できることはないか」と広報担当の斎藤真弓さん(53)らが話し合い野外演奏とリモート演奏をミックスした企画が立ち上がった。

 今年の「演奏会」は12月26日、宇都宮市の野外のオリオンスクエアで、オーケストラと合唱の約100人が無観客で演奏して、その様子を収録。リモートの団員にはそれぞれが歌う動画を送信してもらい、野外演奏の映像と組み合わせる計画だ。完成した映像は来年2月ごろにネットで配信される。

 国内で「第九」を初演したのは第1次世界大戦で徳島県の収容所にいたドイツ軍の捕虜たちだった。斎藤さんは「メンバーは少ないし満足な練習もできなかったはず。その中でも演奏した人たちの精神を受けつぎたい」。「第九」では「苦悩を越えて歓喜へ」というシラーの詩が歌い上げられる。「みんなが苦労した年だからこそ、歓喜の歌をみんなで歌いたい。参加をお待ちしています」

 野外演奏はすでに定員に達した。リモートの希望者は同団ホームページから。「宇都宮第九」で検索。参加費2千~3千円。問い合わせは斎藤さん(070・4163・7793)。(平賀拓史)

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