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 横断歩道を渡ろうとしている歩行者らがいたら、車は一時停止しなければならない――。道路交通法にはそう定められているが、富山県内ではあまり守られていないという。なぜなのか。富山市が市民を対象に大規模な調査に乗り出す。

 日本自動車連盟(JAF)が8月に全国で信号機のない横断歩道での車の一時停止率を調べたところ、県内は10・7%だった。昨年の5・3%からは改善したが、2年連続で全国ワースト4位。今年72・4%で断トツ1位だった長野と比べれば、その低さは一目瞭然だ。

 一方で、市生活安全交通課によると、昨年市内の横断歩道上で起きた「人」対「車」の事故は、県内全体の6割を占める60件で、死者も2人出ている。市は、停止率の低さが事故の一因だとし、富山の運転者が止まらない理由を探ることにした。

 JAFが運転者に実施した2017年の調査では、「自車が通り過ぎれば歩行者は渡れるから」「横断歩道に歩行者がいても渡るかどうか分からないから」といった声がすでに出ているが、市は歩行者も含める形で、市民2千人を対象にした意識調査を実施する考えだ。より詳細に理由を探るという。結果は県警とも共有し、安全対策に生かす考えだ。

 市は、調査を含む「横断歩道ルール・マナー定着事業」(約300万円)を一般会計補正予算案に盛り込み、市議会12月定例会に提案する。(田島知樹)