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 新潟大が開発した、暑さに強い新品種「コシヒカリ新潟大学NU1号」の初めての大規模試験栽培が終わり、収穫された実が、高温下でも白濁が少なかったことなどが同大の研究で裏付けられた。

 同大農学部の三ツ井敏明教授(応用分子細胞生物学)らが10月29日の記者会見で研究結果を発表した。

 コメの白濁は、高温により活性化する酵素「アルファアミラーゼ」が原因。新品種「NU1号」は、この酵素が高温下でも活性化しないよう遺伝子変異させた。白濁したコメが増えると、等級が下がり値段も落ちるため、農家の収入減につながる。三ツ井教授は、20年ほど前から酵素の働きの研究などを始め、今年3月に国に品種登録した。

 これまでは試験場での栽培だったが、今年は刈羽村にある20アールの田んぼで農家が育てる実験をし、1トンあまりを収穫した。JA柏崎での検査で、米の形を見る整粒率は70%、白濁などの高温障害率は5%だった。同じ農家が作った主流品種コシヒカリBLの整粒率60%、高温障害率19%と比べても結果が良く、高温への耐性が確認された。

 NU1号は、食味も従来のコシヒカリと遜色ないことが分かっている。ただ、病気や虫へ対策が必要なほか、どんな環境でもうまく育つのかなどが課題になっている。三ツ井教授は「びっくりするほど良い結果で感慨深い。さらに研究をすすめ、進化させていきたい」と話した。(杉山歩)