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 北海道議会の道見泰憲道議(自民党・道民会議)が24日の環境生活委員会で、道のアイヌ民族の施策について質問した際、「アイヌの人々を甘やかしているのは国であり道であり、アイヌの人々自身ではないか」などと発言した。他会派の道議から発言を問題視する声が上がり、道見道議は発言を「訂正する」としている。

 道見氏はアイヌ民族とそうでない人々との間の格差解消などのための道の施策について、「格差解消のための施策を続けているのに格差が縮まらないのは政策に問題がある」と指摘。同時に「支援のスパイラルから抜け出したくない思いがアイヌの人々や道に見え隠れしているのではないか」と発言した。「このまま利権としてしか扱われないのであれば、アイヌ文化の末路は消滅でしかない」とも述べた。

 質問後、民主・道民連合の道議が発言の削除を求め、委員会は理事会での協議を決めた。自民・道民会議は25日の会合で、具体的な発言を特定せずに、所属議員の発言のあり方について注意したという。

 道見氏は25日、朝日新聞の取材に対し「『甘やかす』との発言は、趣旨を変えない形で訂正したい」とした一方、「施策の問題点を指摘したのであり、間違ったことは言っていない」とも話した。道見氏は札幌市北区選出で現在2期目。

 政府はアイヌ民族を「先住民族」と明記したアイヌ施策推進法を昨年5月に施行。同法ではアイヌ民族の差別を禁止し、アイヌの伝統を守り発展させる施策を国や自治体の責務としている。今年7月には北海道白老町にアイヌ文化をテーマにした初の国立施設「民族共生象徴空間」(愛称・ウポポイ)が開業した。(斎藤徹、原田達矢)