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 舞台生活70年を迎えた記念すべき年にコロナ禍に襲われた。劇団新派は2月末から公演中止が続き、いまも本格再開を模索する苦難の日々が続く。それでも、波乃久里子はくじけない。

 「しょげていても苦しいだけ。夜中に跳び起きて『コロナのバカヤローッ』って叫ぶこともありますが、その悔しさは今後の芝居で晴らすしかありません」と笑顔をみせる。

 十七代目中村勘三郎の長女として生まれ、1950年、父の勘三郎襲名披露公演で初舞台を踏んだ。初代水谷八重子にあこがれ、61年から新派に参加。役の性根をしかとつかみ、確かな芸でその人生を描き出す。初代のひとり娘の二代目八重子との両輪で「女優の新派」を支え続けてきた。

 「先生は女形の伝統のある新派…

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