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 新型コロナウイルスの新規感染者数の増加が続くなか、日本医師会の中川俊男会長は25日の記者会見で、「全国各地で医療提供体制が崩壊の危機に直面している」として、切迫した状況にあるとの認識を示した。「2週間前には予想できなかった」とも述べ、危機感をあらわにした。

 政府は各都道府県が確保している病床数や病床使用率を公表しているが、会見で中川氏は、病床使用率の分母には即座に患者を受け入れできない病床が含まれている、と指摘。「即座に受け入れられる病床を分母にすべきだ。現場感覚と著しいズレがある」とした上で、「受け入れ可能病床は満床の状態だ」と語った。

 また、医師や看護師が感染したり、濃厚接触者となったりして自宅待機となることで「新型コロナ患者を受け入れる医療機関で人材不足に陥っている」とも語った。

 新型コロナ患者を受け入れるため、すでに脳卒中や心筋梗塞(こうそく)などほかの疾患の患者を受け入れるのが困難になっている例もあるという。中川氏は「再び日常生活に強い制限がかかるのを避けるためだ」として、マスク着用、手洗い、換気といった基本的な感染対策の徹底や、3密の回避を国民向けに呼びかけた。(久永隆一)