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 菅義偉首相は25日の衆参両院の予算委員会で、安倍晋三前首相の「桜を見る会」前日の夕食会の費用負担をめぐる国会答弁の整合性を問われ、「捜査機関の活動内容に関わる」などとして説明を避け続けました。こうした対応は妥当なのか。疑わしい国会答弁を政府が押し通すことに、どのような問題があるのか。

 千葉大の新藤宗幸・名誉教授(行政学)に聞きました。

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 政府が「捜査」を理由に一切の説明をしないという論理は通らない。捜査は検察がやればいいだけの話だ。当時の安倍晋三首相が国会で答弁したこととは異なる内容が詳細に報じられているということは、政府の信頼を揺るがす話でもある。安倍氏が首相として国会で答弁した以上、国会の場で説明する責任がある。菅義偉首相も当時は官房長官として、国会や記者会見で内外に発信してきた以上、疑惑に答える責任がある。

 国会での発言がなぜ重いか。憲法41条は国会を「国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関」と定めている。国民の代表が集う国会は、行政府をコントロールする権力を国民の代わりに持つということだ。

 また、行政府の答弁は法律をつくる土台となるものだ。この答弁がデタラメだったら、法律の根拠も揺らぎ、法による行政も成り立たない。今回の国会における政府の言動は、国会が「国権の最高機関」ということを軽視していると言わざるを得ない。