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 熊本県警玉名署の刑事課巡査だった渡辺崇寿(たかとし)さん(当時24)が2017年に自殺したことについて、地方公務員災害補償基金県支部が公務災害と認めたことが25日、遺族代理人の弁護士への取材でわかった。遺族らは昨年9月、自殺は長時間労働などの心理的負荷が原因だったとして、労災にあたる公務災害に認定するよう申請していた。

 認定は13日付。代理人弁護士は「長時間労働が明白で、(公務災害と)認められるべき事案だったのでほっとした。県警の責任を問う第一歩だ」と評価。同基金からの通知には、認定された時間外勤務の状況や理由が明示されておらず、基金側に資料開示を求める。

 渡辺さんは12年4月に県警に採用された。17年4月に玉名署刑事課に配属され、強盗事件などの捜査を担当していた。弁護士によると、8月には知人女性に「昨日は寝ずに書類作成してました。ぐったりです」などと疲労をうかがわせるメッセージをLINEで度々送っていた。9月に福岡県内で自殺。遺書には「つかれたので休みます」などと残されていた。

 弁護士が入手した玉名署作成の報告書によると、渡辺さんの刑事課配属後の時間外勤務(当直時間を除く)は月平均約96時間。弁護士が当直時間も含め試算したところ、月に117~167時間だったという。

 県警警務課は取材に「公務災害に認められたことを真摯(しんし)に受け止めております。引き続き、職員の勤務条件の改善に努めて参りたい」とコメントした。遺族への謝罪も検討しているという。(井岡諒)