新型コロナウイルス感染の「第3波」が急拡大する大阪府では、重症病床の使用率が50%を超え、医療体制逼迫(ひっぱく)への危機感が高まっている。府は病床や医療スタッフの確保を急ぐが、感染者の増加ペースに追いついていない。いまの状況が続けば、来月上旬に病床が不足する可能性もある。
「重症病床は簡単に増やせない。重症者の伸びるスピードが速い」。吉村洋文知事は25日、記者団の取材に応じ、重症患者の受け入れ状況が厳しくなっているとの認識を示した。
府内では、19~22日発表の新規陽性者が338~490人にのぼり、4日続けて過去最多を更新。府の分析によると、17~23日の1週間、人口10万人あたりの新規陽性者数は27・65人。集計方法の変更を含む前週からの増加率は1・5倍で、政府が動向を注視する7都道府県の中で2番目に高くなった。23日時点で政府の専門家分科会が「ステージ3(感染急増段階)」と評価する際の六つの指標もすべて満たした。
感染拡大に伴い、府がコロナ患者用に確保している重症病床(206床)の使用率も上昇している。1日時点の重症者は26人、使用率は12・6%だったが、24日は107人、51・9%に達した。ただ、206床のうち、86床はコロナ以外の重症患者が利用するなど準備が整っていない。実際にコロナ患者用に運用されている120床の使用率は89・2%まで跳ね上がる。
府は、運用病床を早急に206床まで増やそうと医療機関への要請を強めるが、難航している。担当者は「冬は脳梗塞(こうそく)や心筋梗塞の患者も多く、重症病床の使用率は高い」と指摘。ほかの病気の入院患者の転院や、コロナ対応向けに医師や看護師らの配置を組み直すのにも1、2週間程度がかかるという。
24日の府対策本部会議で、藤…
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