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 生活習慣病の予防策などを探り、市民の健康寿命延伸につなげようと、青森県弘前市は、国民健康保険のレセプト(診療報酬明細書)のデータ分析を依頼する協定を弘前大学と締結した。弘前大が15年前から取り組む大規模健診「岩木健康増進プロジェクト」のデータとあわせて解析してもらい、「健康で長生きできるまちづくりに活用する」という。

 市内の国保加入者約5万人のデータのうち2015~19年度分を、データを匿名化した上で提供する。レセプトに記載された傷病名や投薬、手術などの情報のほか、同時に提供する国保の特定健診や国保加入者の介護保険の給付実績データとあわせ、より効果的な生活習慣病の予防策や、予防に取り組む対象者の選定基準、医療費の抑制効果を検証してもらう。

 また、弘前大や市が岩木地区の住民約千人を対象に毎年続けている健康増進プロジェクトで蓄積した健康データと、レセプトなどの情報を突き合わせることで、健診の受診の有無が健康づくりに及ぼす影響の分析や、岩木地区とほかの地区の比較が可能になるという。

 市と弘前大は9日に連携協定を結び、すでにデータ提供のテスト作業を進めている。12月から来年2月にかけて、確実に匿名化されていることを市職員が確認して、データを弘前大に提供する。弘前大は東京大とデータを分析し、22年3月までに市に結果を報告する。

 市健康こども部の三浦直美部長は「生活習慣病が重症化する前に予防して医療費を抑えられれば市民にも還元できる」と期待。「分析で効果的な予防法、重点化の対象が見えてくる。健康でいきいきとした生活をめざして政策を展開したい」と話した。(林義則)