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 福岡県内で初めて発生した鳥インフルエンザ。「まさか」という衝撃とともに、関係者に緊張が走った。

 鳥インフルが発生した宗像市の養鶏場から10キロ以上離れた福津市の養鶏場。5日に香川県が養鶏場での鳥インフル発生を発表した後、外部の業者の立ち入りを制限してきた。担当者は「正直とてもピリピリしている。感染が拡大しないか心配。車両の防疫の強化などの対策をしっかりしていきたい」と語った。

 県養鶏協会(福岡市)は25日、加盟する養鶏農家など約40業者に、鶏舎の防鳥ネットや小動物の侵入を防ぐ金網の破損の確認や、出入りする人や車の消毒の徹底をファクスやメールで呼びかけた。午後には、移動制限区域内にある加盟農家から電話で状況を聞きとったという。

 深町敏生常務理事は「香川での発生で気を引き締めた矢先で、とても驚いている。冷静な対応を呼びかけながら終息を待ちたい」と話した。

 北九州市は25日、市の鳥インフルエンザ対策マニュアルに基づき、関係各課の課長を集めた連絡会議を開いた。市内には八幡西区などに養鶏場が5カ所あり計3万7500羽が飼育されている。今のところ異常はないが、市は各養鶏場に部外者の立ち入り禁止や野鳥の侵入を防ぐための措置、消毒の徹底を呼びかけたという。

 県内では採卵用と肉用合わせて約450万羽の鶏が飼養されており、ブランド地鶏の生産も盛んだ。鳥インフルが広がれば大きな打撃になる。県は5日夕にいち早く緊急防疫対策会議を開き、県内約150の全養鶏場に異常が起きていないことを確認したばかりだった。対策本部は、鶏の殺処分や埋却、養鶏場周辺や通行車両の消毒、作業にあたる職員の健康管理などに3交代で臨む。ある幹部は「鶏を1羽ずつ二酸化炭素で安楽死させていく。担当職員の精神面のケアも大切になる」と話した。

 影響は養鶏に限らない。福岡市動物園は、25日からモルモットやウサギなどとふれ合える「こども動物園」のコーナーを閉鎖し、ヤギ、ヒツジなど全ての動物への餌やり体験を中止した。病気やけがをした野生鳥獣の受け入れもやめた。

 5日から、一部の鳥類展示施設の観覧中止や来場者の靴底消毒を実施しているが、動物との接触を介して園内にウイルスが持ち込まれるのを防ぐため、対策を強化する。