【動画】世界中で愛されたサッカー界のスーパースター、ディエゴ・マラドーナさんが11月25日に死去した。

 南米アルゼンチンの元サッカー代表、ディエゴ・マラドーナさんが25日、死去した。60歳だった。広報担当者らが朝日新聞の取材に認めた。11月上旬、ブエノスアイレス近郊の病院で硬膜下血腫の手術を受けた後、自宅で静養中だった。

 広報担当者らによると、25日正午ごろ、自宅で一緒に暮らす親族が異変に気づき、救急車を呼んだ。6台が駆けつけたという。心臓発作による心肺停止が死因としている。

 ブエノスアイレス近郊ラヌースの貧困家庭の出身。幼いころからサッカーの才能に恵まれ、1976年にプロ選手になり、ブエノスアイレスの有名チーム、ボカ・ジュニアーズなどで活躍した。82年、アルゼンチン代表としてワールドカップ(W杯)に初出場した。

 優勝した86年大会では、イングランド戦で5人抜きのドリブルなどで活躍し、チームは勝利した。マラドーナさんがゴールキーパーと競り合いながら左手で押し込んだとされる「神の手」と呼ばれるゴールは有名。フォークランド紛争で英国に敗れたアルゼンチンでは、戦死した兵士たちに報いたとして、国民的な英雄になった。2008年11月には代表監督に就任。ただ、10年W杯南アフリカ大会の準々決勝でドイツに0―4で敗れ、同年7月に退任していた。

 マラドーナさんは熱狂的なファンから「神」と呼ばれるカリスマ的な存在だった。一方で、薬物依存や奔放な発言などでメディアをにぎわせる存在でもあった。

 元ブラジル代表で「サッカーの王様」とも呼ばれたペレさんは、ツイッターで「なんて悲しいニュースなんだ。私は偉大な友人を、世界は伝説を失った。いつか天国で一緒にボールで遊びたい」と投稿した。

 アルゼンチンのフェルナンデス大統領もツイッターに「あなたは私たちを世界の最高峰に連れて行った。私たちに計り知れない幸せをくれた。あなたは最高の人物だった。存在してくれてありがとう、ディエゴ。これからの人生、あなたを懐かしむだろう」と投稿した。

 アルゼンチン・サッカー協会は25日、ツイッターで追悼メッセージを配信。スペイン語で「レジェンドの死を受け、深い悲しみにくれている。(あなたは)いつも我々の心の中にいる」とつづっていた。

 現地報道によると、アルゼンチン政府は3日間の服喪を決めた。(サンパウロ=岡田玄、ロンドン=遠田寛生)