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 神奈川県座間市のアパートで2017年、9人の遺体が見つかった事件で、強盗・強制性交殺人などの罪に問われた白石隆浩被告(30)の第23回公判が26日、東京地裁立川支部であった。検察側は「わずか2カ月の間に9人を殺害した前代未聞の猟奇的な殺人」として死刑を求刑した。弁護側は承諾殺人罪などを主張し、白石被告は最後の陳述で「何もありません」とだけ述べた。審理は終結し、判決は12月15日の予定。

 「万死に値する行為で、死刑に処するのが相当だ」。それまで前かがみに座っていた白石被告は求刑の際、表情を変えないまま背筋だけをのばしていた。

 約1時間に及ぶ論告で、検察側は被害者らが殺害を同意していなかったことを強調した。「一人として殺害を受け入れる行動をとらなかった」と説明し、首を絞められ失神するまで必死に抵抗したのは、「殺害を明確に拒絶したことの表れだ」と主張した。

 そのうえで、殺害状況を直接証明するのは「被告人の供述のみ」として、その信用性を検討。9人全員を承諾なく殺害したと述べた被告の法廷供述は、被害者が送った自殺の意思を撤回するメッセージなどの「客観的事実と符合する」と述べた。事件発覚から自白内容が一貫していることからも、「法廷供述は十分に信用できる。承諾がなかったことに疑いを差し挟む余地はない」と結論づけた。

 白石被告の責任能力については①周到な計画に基づく一貫した行動②死体を損壊・遺棄する徹底した隠蔽(いんぺい)工作を根拠に、「全く問題がない」とした。

 量刑判断をめぐっては、SNSを使って自殺志願者を標的に誘い出した手口や殺害方法などをふまえ、「卑劣かつ冷酷。被害者に落ち度は全くない。尊厳を無視した非人間的な犯行だ」と述べた。

 この日は6人の遺族も被害者参加制度に基づく「論告」を代理人弁護士を通じて行い、極刑を求めた。神奈川県の男性(20)の家族は、弁護士を通じて「平穏な生活と未来を根底から崩壊させた」と訴えた。(加藤あず佐、西村奈緒美)

弁護側、被告の主張と異なる異例の審理のわけ

 弁護側は求刑後の弁論で、量刑…

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