安倍龍太郎、二階堂友紀 冨名腰隆=北京、畑宗太郎
今春から延期となっている中国の習近平(シーチンピン)国家主席の国賓訪日について、日本政府内に棚上げ論が浮上した。王毅(ワンイー)国務委員兼外相の来日でも、尖閣諸島をめぐって双方が応酬を繰り広げ、国賓訪日への公式な言及はなかった。日本側には、日中国交正常化50周年を迎える2022年への先送りを主張する声もある。
26日の自民党会合は荒れた。「すぐ反論すべきだった」「黙認しているようだった」。出席者らは、24~25日に来日した王氏に尖閣諸島をめぐる主張の一方的な発信を許したとして、政府の対応を問題視した。
菅政権下で初の中国要人の来日だった今回、茂木敏充外相と王氏はビジネス往来の再開で合意した。日本国内の新型コロナウイルス感染再拡大で、中国側は難色を示していたが、「交渉で勝ち取った」(日本外務省関係者)。共同記者発表で茂木氏は、会談の成果に柔和な表情を浮かべた。
ところが次に発言した王氏が最後、「正体不明の日本漁船が頻繁に釣魚島(尖閣諸島の中国名)周辺の敏感な海域に入っている」と主張。共同発表はそのまま終了した。一連の映像がSNS上で拡散され、「弱腰だ」と反発が広がった。
中国に対する日本国内の世論は…
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朝日新聞国際報道部