拡大する写真・図版ポストトランプ 世界の視線

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ローマ支局長・河原田慎一

 新型コロナウイルス感染の「第2波」が吹き荒れるイタリアで、米大統領選でのジョー・バイデン前副大統領の勝利は、比較的静かに受け止められた。

 ただ、この人はそうでもなかったようだ。右派ポピュリズム政党「同盟」党首のサルビーニ前副首相は、結果に我慢がならないのだろう。

 「イタリア人第一」を掲げ、「米国第一」をうたうトランプ大統領への親近感を隠すことがなかったサルビーニ氏は、11月4日にトランプ氏の名前入りマスクを着け、ツイッターでこうつぶやいた。「すべての新聞が、バイデン氏が大勝利と言うが、いつものように的外れだ。トランプ氏が優勢だ」。10日には「バイデン氏をお祝いするにも、公式な選挙結果を待たなければ」と述べたものの、その後は大統領選について発言していない。

拡大する写真・図版トランプ氏の名前入りのマスクを着けた写真をツイッターに投稿した、イタリアの右派ポピュリズム政党「同盟」党首のサルビーニ前副首相=自身のツイッターから

 右派政党「イタリアの兄弟」のメローニ党首も、主要紙スタンパのインタビューで「バイデン氏はコロナのおかげで勝てた。2月に選挙があったらトランプ氏が問題なく勝ったのに」と悔しさをにじませた。

「自国第一」で連携の動き

 多国間で協調する枠組みにくみせず、民族や文化などの多様性を否定し、「自国第一主義」を突き進む――。そんなトランプ氏の手法は、移民を排斥して反EU(欧州連合)や保護主義に走る欧州の右派ポピュリズム政党とも共鳴し、大きな影響を与えた。イタリアではサルビーニ氏率いる「同盟」が、人々の暮らしへの影響が大きい財政再建を迫るEUを、既得権益を象徴する「敵」とみなして支持を集めた。

 昨年5月には、フランスの右翼政党「国民連合」党首のルペン氏やドイツの極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のモイテン共同党首らがイタリア北部ミラノで一堂に会し、欧州の右派ポピュリズム政党の結束をアピールしてもいる。

 自国第一をうたう政党が国を超…

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