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 菅義偉首相が10月に「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」と宣言した。産業界の中で特に難しい対応を迫られるのは、二酸化炭素(CO2)の排出量が多い鉄鋼業界だ。鉄スクラップを電気を使って溶かし、鉄鋼製品を生産する「電炉」最大手の東京製鉄の西本利一社長に、受け止めを聞いた。

 日本もようやく重い腰を上げました。目標を掲げたということは画期的です。あとは、いかに政策に落とし込んで、産業構造を変えていくかにかかっています。

 国内の鉄の75%は、鉄鉱石を溶かしてつくる「高炉」から作られています。高炉では、鉄鉱石から鉄を取り出す過程でCO2が発生します。これがCO2の排出が多い原因です。

 鉄を1トン作るのに高炉からは2トン、電炉だと0・5トンのCO2が出ます。電炉から出るものの多くは、発電由来です。米国では鉄の70%超が電炉で作られていますが、日本は25%にとどまっています。(電炉方式は)排出量が少ないとされているうえ、国内でも増える余地があり、今回の宣言は我々には追い風です。

 ただ、国内すべての需要を電炉…

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