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 60歳で急逝したサッカーの元アルゼンチン代表ディエゴ・マラドーナの軌跡をたどるとき、優勝した1986年ワールドカップ(W杯)メキシコ大会、なかでもイングランド戦の「5人抜き」と「神の手」によるゴールにスポットライトが当たるのは当然だ。ただ、私には90年W杯イタリア大会、なかでも開催国と戦った準決勝が味わい深い。権威に盾突く英雄。そんな役回りが似合うし、敬愛されるゆえんだと感じる。

 イタリア―アルゼンチンの舞台は因縁めいていた。南部の都市ナポリ。マラドーナは84年からこの街のクラブに在籍し、87年には史上初のリーグ制覇、そしてW杯直前のシーズンも優勝に導く英雄として君臨していた。地元の日刊紙イル・マッティーノのスポーツ部長だったミンモ・カラッテリさんに取材したときの逸話で振り返りたい。

 カラッテリさんは決戦当日、編集局のテレビの前で午後8時のキックオフを待った。決戦に先駆け、マラドーナは、メディアを通じて、こう訴えたという。

 「ナポリの人たち! イタリア…

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