がん患者ら、政府に緊急要望 医療逼迫で「重症化」懸念

松浦祐子
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 新型コロナウイルスの感染が広がる中、がんや難病、慢性疾患の患者らの間で、通常受けている治療が制限されるようになるのではないかという懸念が高まっている。全国がん患者団体連合会は27日、患者が必要な時に必要な医療が受けられるように、政府が対策を講じるよう求める緊急要望書を出した。

 菅義偉首相らに宛てた要望書では、新型コロナの感染者数の増加で各地の医療提供体制が逼迫(ひっぱく)すると、がん治療の中止や延期、検診などの差し控えが起こりかねず、がんの重症化が心配されると指摘。また新型コロナ用の病床確保のために、がん患者らが転院させられることがないように対策をとることも求めている。

 難病や長期慢性疾患の患者らによる「日本難病・疾病団体協議会」も25日、緊急要望書を政府に提出した。協議会によると、継続した治療が必要にもかかわらず、4~5月に緊急事態宣言が出た時には、通院の回数を減らさざるを得ない患者が多くいたという。再び医療の状況が厳しさを増す中、新型コロナ以外の治療をする態勢の維持とともに、難病対策の窓口を担う保健所への支援などを求めている。(松浦祐子)

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