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 今年9月の自民党総裁選で敗れ、一転無役になった岸田文雄前政調会長が埋没を避けようと発信を強めている。来秋の次期総裁選に向け、さっそく地方行脚を開始。新たな議員連盟も立ち上げて存在感をアピールする。衆院広島3区をめぐる公明党との対立など難題が降りかかるなか、党内で良くも悪くも「真面目」と評される岸田氏の手腕も問われている。

 岸田氏がいま、力を入れるのが地方視察だ。安倍政権では外相や政調会長だったことから地方を回る時間が少なく、浸透不足が指摘されているためだ。

 「多くの地域に足を運んで経験を積み重ねていくことによって、政策について磨きをかけるべく努力をしていきたい」。8日、長崎県小値賀町での視察後、記者団に語った。

 菅義偉首相や石破茂元幹事長と争った9月の総裁選で、岸田氏は国会議員票と地方票を合わせた全体では2位だったが、地方票は141票のうちわずか10票。石破氏の42票にも及ばず、地方票という「弱点」が浮き彫りになった。

 これを受け、先月15日には自身が率いる岸田派内に、総裁選での地方対策を担う委員会を新設。第1弾となった今月2日の山梨県内の視察で、岸田氏は「地方票(獲得)の前提として、地方をよく知り、地方のみなさんとしっかり意思疎通を図らなければならない」と強調し、地元議員や住民らと対話を繰り返した。

 一方で、国会議員票の上積みにも着手している。27日には、野田聖子幹事長代行とともに共同代表に就いた出産時の費用負担軽減をめざす議員連盟で、出産育児一時金の引き上げを求める提言をとりまとめた。また、麻生派の薗浦健太郎副幹事長らとともに各国の新型コロナウイルス対策を学ぶ議連も始動させている。さらに、被爆地・広島選出の議員として、核兵器の廃絶を訴える自著も先月出版。「岸田カラー」のアピールに努めている。

 だが、岸田氏が置かれている状…

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