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 愛媛県西予市は27日、2年前の西日本豪雨による土砂崩れの影響で、同市宇和町明間(あかんま)の四道地区39世帯83人を対象に出していた避難指示を解除したと発表した。土砂崩れの現場で実施していた治山工事が進んだためで、2年4カ月かかって市内に出ていた避難指示の大半が解除されたことになる。

 市危機管理課などによると、四道地区では2018年7月の西日本豪雨で、集落の裏山が高さ約400メートル、幅約60メートルにわたって崩壊。二次災害の危険があることから、7月10日から地区の一部に避難指示が出ていた。

 県による治山工事の結果、今年10月末までに土砂の崩落を食い止める擁壁9基のうち6基が完成。安全が確保されたとして避難指示の解除が決まった。工事の完了は、残りの擁壁3基が完成する今年度末になる見込みだという。

 この日は正午過ぎから市の災害対策本部会議が開かれ、本部長を務める管家一夫市長が避難指示の解除を宣言した。管家市長は「住民のみなさんには、長期間ご不便をおかけした。市内には仮設住宅などで暮らす市民がまだ数多くおり、住宅の再建が一日でも早くなるように支援していきたい」などと話した。

 四道地区では午後1時の解除時刻に合わせ、避難指示解除を知らせる防災行政無線が流れた。自宅の倉庫で作業をしていた70代の男性は「あまりにも長かった。せめて半年ぐらいで解除してほしかった」とつぶやいた。

 市によると、避難指示が残る地域は、住宅に2世帯4人が暮らす野村町河西(かわさい)地区の一部と、豪雨後に1世帯2人の住民が転居して住民不在となった野村町栗木(くりのき)地区の一部。河西地区については、年明けにも避難指示を解除できそうだという。

 西予市ではこの日で避難指示の大半が解除されたものの、肱川の氾濫(はんらん)で浸水被害が大きかった野村町を中心に、依然として約80世帯約160人の住民が応急仮設住宅やみなし仮設住宅で暮らしている。(藤家秀一)

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