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 奈良県生駒市は今年度、自治会単位で地域の課題解決に自ら取り組み、住民同士が支え合う仕組み作りを本格化させる。集会所などを拠点に住民が集い、地域の事情に応じたサービスを生み出す「複合型コミュニティーづくり」で、今年度は6自治会が提案した事業を採択。市は、地域が自立して活動できるよう、側面から支援する。

 市は、事業採択した自治会に対して3年間、補助金を出して備品や消耗品購入などにあててもらうほか、事業が軌道に乗るよう様々な部署がサポート。その後は、自分たちの力で継続してもらう。市は、来年度以降もこうした自治会が増えるようワークショップなどを開き、100カ所に複合型コミュニティーの拠点を置くのが目標だ。

 今回、事業採択された自治会のうち、萩の台住宅地自治会(約700世帯)は昨年12月~今年2月、環境省の補助事業「資源回収・コミュニティーステーション」を実施。「こみすて」の愛称で親しまれ、複合型コミュニティーのモデルとなっている。

 集会施設の自治会館を拠点に、会館わきにある屋外通路の奥に資源ごみの回収所を設置。周りでは住民らがカフェや健康イベント、不用品交換、農産物の販売などを行い、ごみを出すついでにいろんなことが楽しめる点が人気を集めた。

 同自治会の課題は「地域全体の高齢化」。地域の将来像について「行政の公助のみに頼らず、自然と共助ができる」「住民のやりたいことが実現される仕組みをもつ」などを挙げている。12月1日から「こみすて」を再開し、廃油や小型家電回収、買い物支援などの「お助け隊」、生活用品の販売実験といった事業を展開するという。

 また、大豆栽培など農業が盛んな西菜畑(なばた)自治会(185世帯)は、里山保全や、持続可能な農業のあり方などが課題だ。地産地消による「食料自給自足100%作戦」や、耕作放棄地の解消に向けた「菜園畑再生生産サークル」などを計画している。

 同市市民活動推進課の担当者は「3年間、事業の効果や成果を見たい。自立したコミュニティーをつくってほしい」と話している。(伊藤誠)

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