理不尽な校則や暴言がトラウマ あの教員は今も教壇に

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悩みのるつぼ)相談者

 20代女性です。中学時代のことがトラウマになっています。

 地方中学でいわゆる「優等生」でした。しかし、入学時から理不尽な校則や暴言にさらされ、抵抗できないことに息が詰まりそうでした。学校のストレスで心身を病み、薬を飲んでいる友人もいました。人間でないと言われたこともあります。他の生徒が人権を否定されているのを見ながら何もできなかった悲しさ。理不尽な規則を論破できない無力さ。そんな学校から子どもたちを救いたくて、第2志望ながら、教師になろうと考えたこともあります。

 昨年、教育実習で母校を訪れると様子が変わっていました。校則は緩く先生方も朗らか。うつむいて体を引きずるように登校する生徒はほとんど見かけません。かつての先生たちも、今は皆穏やかだとか。また卒論に関して当時の担任に電話をしたところ「全部終わったこと、皆成長してうれしい」と言われて拍子抜けしました。

 私だけいまだに当時を思い出して、バカみたいに苦しんでいる。あんなにひどいことを言った教員も忘れて教壇に立っている。やるせない気持ちでいっぱいです。できるなら訴えてやりたい。どれだけ苦しかったか、忘れられないか、思い知らせたい。親も教師も人間で、完璧な子育ても教育もありはしない、とわかっています。でも、どうしても苦しいです。

回答者 政治学者・姜尚中さん

 あなたの憤り、やるせなさに…

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