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 奈良県奈良市の西大寺で28日、大きな茶わんで茶を楽しむ「大茶盛(おおちゃもり)」があった。特大の茶わんを数人で回し飲むのが恒例だが、コロナ禍のため、回し飲みをやめ、参加者の間隔を空けた。主催者は「伝統行事を続けていくため、試験的に開いた」とし、方法の模索を続けるという。

 大茶盛は、鎌倉時代に寺を再興した叡尊(えいそん)上人が寺の鎮守社の八幡神社に献茶した残りの茶を、村人にふるまったのが由来という。コロナ禍のため、今年の春と秋の「大茶盛式」は中止となった。随時受け入れていた団体での大茶盛も自粛していた。

 この日は、西大寺が安全性を考慮して催した。約60人が参加し、「1人1わん」で、茶を飲んだ。数人で支え持つほど特大な例年の茶わんより小ぶりの茶わんを用意し、参加者の間隔も1メートル以上空けた。

 参加した奈良市の岡本美里さん(43)は「お茶わんの重みを感じて楽しめました」。奈良市の山田賀美さん(70)は「大きなお茶わんは雰囲気が出てよかったです」と話した。西大寺の辻村泰範執事長は「こうしたらいいという意見や知恵を貸していただきたい」と話した。(米田千佐子)