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 横断歩道を渡ろうとしている歩行者がいるのに止まらない車が千葉県内でも7割以上に上ることが、日本自動車連盟(JAF)の調査でわかった。県警は一昨年から対策を強化したが、横断歩道上の歩行者と車の衝突事故は以後も相次いでおり、県警は「歩行者がいたら必ず一時停止を」と注意を改めて呼びかけている。

 道路交通法では、歩行者が道路を横断している時や横断しようとしている時、車は直前で一時停止する「歩行者優先」が定められている。守らないと「横断歩行者妨害違反」となる。

 調査は8月、JAFが各都道府県の信号のない横断歩道各2カ所で実施した。JAFの職員が同じ横断歩道を50回渡り、車が止まるかどうか目視で確認した。

 県内の車の一時停止率は26・7%。全国平均の21・3%は上回り、全国で16位ではあったが、前年の調査より4・3ポイント悪化した。4台中3台が止まらなかったことになり、1位の長野県とは50ポイント近い差がある。

 横断歩道上での事故は後を絶たない。昨年は県内で12人の歩行者が死亡し、914人が重軽傷を負った。今年も10月末現在で12人が死亡し、重軽傷者は609人に上っている。

 県警交通総務課による今年上半期の統計では、信号機がある横断歩道でも52件の事故が起き、信号無視や飛び出しなど歩行者の違反は7件。けがをした歩行者の多くが、侵入してきた車にはねられたとみられるという。

 県警は対策として2018年から、横断歩道のしま模様にもかけた「ゼブラ・ストップ作戦」を続けている。(ゼ)=前方をよく見て早めに横断歩道に気づく▽(ブ)=ブレーキをかけて減速し、歩行者がいれば一時停止する▽(ラ)=ライトを夜間に早めにつけ、ハイビームを有効活用して確実に歩行者を認識する――の三つを柱にした啓発ポスターを作り、事故が多い横断歩道に警察官を配置している。

 その成果か、昨年の一時停止率は31・0%と前年から19・1ポイント改善した。今年の調査では再び悪化したものの、横断歩行者妨害の摘発件数は今年10月末現在で1万309件と、前年同期比で1割増えた。県警は取り締まりの効果が出ているとみて、作戦を続けていく方針だ。

 交通総務課の担当者は「歩行者優先義務を知らない人がまだ多い。歩行者の間をすり抜けるような運転はやめ、お互いに合図を出し合いながら慎重に進んでほしい」と話している。(福冨旅史)

信号機のない横断歩道での車の一時停止率①長野   72・4%

②兵庫   57・1%

③静岡   54・1%

④新潟   49・4%

⑤島根   43・2%

⑯千葉   26・7%

 全国平均 21・3%

(45)岡山   7・1%

(46)東京   6・6%

(47)宮城   5・7%

(JAF調べ)

横断歩行者妨害の反則金

大型車(大型自動車、中型自動車など)1万2千円

普通車                 9千円

二輪車                 7千円

原付き自転車              6千円

※違反点数はいずれも2点

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