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 NECは30日、森田隆之副社長(60)が2021年4月1日付で社長に昇格する人事を発表した。新野隆社長(66)は代表権のある副会長に就く。社長交代は5年ぶりとなる。20年3月期決算で純利益が過去最高を更新するなど、収益構造の改革に一定のメドがついたと判断。森田新社長のもとで、高速通信規格「5G」や人工知能(AI)を使った事業を加速させる。

 森田氏は若手時代に米国に赴任するなど海外部門が長く、海外事業の責任者も務めた。M&A(企業合併・買収)も多く手がけており、18年からは最高財務責任者(CFO)を兼ねる副社長として、新野社長の経営戦略を支えてきた。21年度からの新しい中期経営計画の策定も担った。NECは国内では、5Gなどの通信分野で強いが、海外市場の開拓が課題となっており、森田氏のもとで海外事業の強化をめざす。

 新野氏は16年4月に社長に就任した。収益構造を立て直すために国内工場の統廃合や人員削減に取り組んだ。今年6月には、5G通信機器の海外市場でのシェア拡大をめざし、NTTと資本業務提携を結んだ。成長分野として海外のIT事業の買収も推進。今年10月、スイスの大手金融ソフトウェア会社アバロックを約2300億円で買収すると発表した。(鈴木康朗)