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 憲法違反の旧優生保護法(旧法)によって不妊手術を強いられたとして、近畿に住む知的障害や聴覚障害のある70~80代の3人が国に慰謝料など計5500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が30日、大阪地裁であった。林潤裁判長は「極めて差別的」などとして旧法を違憲と判断した。手術から20年の除斥期間の経過を理由に、原告側の請求は棄却した。

 原告側は控訴を検討中。旧法の違憲性を問う訴訟で全国3例目の判決で、同法の違憲判断は昨年5月の仙台地裁判決に続き2例目。

 林裁判長は旧法の違憲判断について、憲法13条が保障する子を産み育てる自己決定権を侵害するとともに、「特定の障害や疾患を有する者を一律に不良と断定し、極めて非人道的かつ差別的」と述べ、憲法14条の法の下の平等にも反するとの初判断を示した。

 その上で、原告らの損害は40年以上前の不妊手術の時に生じたとし、損害賠償請求権が20年で消える民法の「除斥期間」を適用して原告の訴えを退けた。

 原告側弁護団は、旧法の差別性を認めた判決を評価しつつ、除斥期間が適用された点を「被害者救済のみちを絶たれてよいとの結論だ」と批判した。

 厚生労働省は「国の主張が認められたものと受け止めています」などとコメントし、違憲の指摘については「判決の内容を精査しており、現段階でのコメントは差し控えさせていただきます」としている。(米田優人)